C++

無名構造体を名前付き tuple として使う

C++

例えばユーザ名,Eメール,IDの3つの値を一気に返したいとき,C++ では std::tuple が使えます. #include <string> #include <tuple> using std::operator""s; auto get_user() { // std::tuple<std::string, std::string, int> return std::make_tuple("Linda"s, "foo@bar.com"s, 17); // name, email, id</std::string,></tuple></string>…

可変長のパラメータパックのまま扱うのがだるい時は tuple で扱うのどうだろう

C++

C++11 から入った可変長テンプレート引数,便利ですがパラメータパックの扱いがとっつきにくいです. 下記のように一旦 tuple で受ければその後は std::tuple のインターフェースで受けて自由にできるので 良いんじゃないかという気がする. template<class... Args> void d</class...>…

今年気になった C++ ライブラリとかフレームワークを紹介する記事

C++

この記事は C++ Advent Calendar 2014 の17日目の記事です.前日は @yutopp さんの Boost.Spirit.X3のご紹介 - C++ Advent Calendar 2014(16日目) でした. 最近 Boost.Spirit と LLVM で言語をちまちまと書いているので,Boost.Spirit と LLVM で言語つくる…

C++ の web フレームワーク crow のコンパイル時処理

C++

最近,C++ の crow という薄いウェブフレームワークが出ました.特に要件は書いていないですが,C++11 以上が必須のモダンな設計で Python の Flask のような雰囲気で書けるのが売りらしいです. ipkn/crow CROW_ROUTE(app,"/hello/<int>") ([](int count){ if (c</int>…

boost::variant の visitor にラムダ式を使う

boost::variant は複数の方を入れられる型安全な union のようなコンテナで,次のように visitor パターンを使ってアクセスできます. Boost逆引きリファレンス > ユーザー定義型を扱える型安全な共用体 ですが,ちょっとした要素アクセスのために毎度 visit…

Uniform initialization で困るパターン(std::string)

C++

C++11 で,() でなく {} で初期化する統一初期化(Uniform initialization)が入った.普段はこれを使っているけれど,この間これで std::string でハマったのでメモ. std::string のコンストラクタの中には,char 型の値を一定回数繰り返すコンストラクタ…

僕は小数点数のパースがやりたかった

Boost.Spirit.Qi で定数リテラルのパースを行う処理を書くときに,小数点数と整数のパースでちょっと詰まった. qi::double_ | qi::int_ とすると 42 などの整数値も double 型でパースされてしまうし, qi::int_ | qi::double_ とすると,3.14 などの小数点…

'auto' 宣言の型を調べるプラグイン作った powered by momonga.vim #2.2

2/1 から 2/2 にかけて開催された @supermomonga さん主催の momonga.vim 2.2 に参加しました. 少人数でぐだぐだ雑談しながら作業する感じの会です. clang-type-inspector.vim つくった C++11 から auto を指定することで変数宣言の型を推論させることがで…

ジェネリックラムダをもっと手軽に書くためのマクロ

C++

ラムダのキャプチャは無くてはならないものだけれど,たいていの場合は [&] とかで済んでしまう.また,引数の型もジェネリックラムダの登場で,だいたい auto で済んでしまうようになったので,こんな感じで書けると良いなぁと思うようになった. std::vect…

C++14 の変数テンプレートで ::value を省く

C++

C++11 で template alias が入ったことにより,テンプレートメタプログラミングでよく出てくる,メタ関数を評価するための typename ::type を省略して直接型を取得するようなエイリアスが書けるようになりました. template<bool B, class T> using enable_if_ = typename st</bool>…

クラススコープの変数テンプレート

C++

クラススコープでは,変数テンプレートは静的なメンバ変数でしか使えない. struct X { // OK template<class T> static T hoge = T{}; // NG template<class T> T huga = T{}; }; なので,オブジェクトごとにメンバ変数テンプレートを持つということはできない. 少なくとも現</class></class>…

Boost.Variant が特定の型の値を保持していた時だけ処理を実行する

boost::variant が保持している値の型が特定の型の場合だけ○○するという処理が多いの,でラムダ式で処理を書けるようにした. apply<{期待する variant が保持する値の型}>({variant な変数}, {適用したい関数}) という感じに使う. #include <boost/variant/variant.hpp> #include <iostream> int</iostream></boost/variant/variant.hpp>…

Boost.Variant に型指定でアクセスしたい

boost::variant の要素にアクセスする場合,which() メンバ関数で boost::variant が保持している値の型を見てからアクセスするか static_visitor でアクセスするかの二択が普通だと思うけれど,「which() でアクセスするのはマジックナンバー増えるから嫌」…

boost::variant の型パラメータ数制限をオーバーした時の対処

boost::variant はテンプレートに書ける型の数がデフォルトで 20 に制限されている.この値は variant_fwd.hpp に定義されている BOOST_VARIANT_LIMIT_TYPES マクロで確認できる. 今回は制限の 20 を超える数の型を boost::variant に指定したくなったので…

2013年に書いた Vim プラグインその他まとめ

今年書いた Vim プラグインその他をリストアップしてみた. Vim プラグイン clever-split.vim 現在のウィンドウの縦幅や横幅,開くバッファの最大の桁数などを考慮して縦分割・横分割・新規タブの中から開き方を賢く選択肢てくれるプラグイン conflict-marke…

Boost.MPL で条件の分岐先の評価を遅延したい

Boost.MPL でテンプレートの評価を遅延するやり方が分かっていなかったので調べてみたメモ. 具体例で書く. ある正数からその正数以下の連番文字列を作り出すメタ関数を考える.例えば,5 を入力すると "12345" が得られるものとする.面倒くさいので,入力…

Boost.Spirit.Qi と Boost.Variant で簡単な電卓つくった

Boost.Spirit.Qi は今まで parse() とか phrase_parse() に直接パーサを渡すだけで簡単にパースできる場合にしか使っていなかったので,真面目に文法を定義してパースしてみた. 作ったのは,四則演算と括弧と対数関数と指数関数が使える簡単な電卓. Boost.…

Travis CI で最新の Clang (3.5) を使ってテストする

Travis CI は Github アカウントと連携してリポジトリに .travis.yml というファイルを置くことで Github に push したときに自動でテストを回して CI してくれるサービス. Travis で使われている Ubuntu 12.04 に入っているコンパイラは gcc 4.6 と clang …

Vim で C++ を書くときの逆引きリファレンス

この記事は C++ AdventCalendar 2013 の 10 日目の記事です. 本記事では Vim で C++ を書いている人を対象として,逆引きで Vim の機能やプラグインについて紹介していきます. すべてについて細かく書いているとキリが無いので,基本的な使い方とプラグイ…

C や C++ のコードを自動で整形する clang-format を Vim で

この記事は Vim Advent Calendar 269 日目の記事になります. きつねさんとおぼえる!Clang という本を読んでいて,clang 周りで色々役立ちそうなツールがあることを知ったので,その中でも C や C++ のソースコードを整形する clang-format というツールの …

C++ のソースコードの中に犬の顔文字が現れうることに気づいた

C++

int main() { (U'ω'); return 0; } このコードを g++ でコンパイルすると,件の行で statement has no effect と警告が出る.けれど実際は,プログラマを癒やす効果があるのでこの警告はコンパイラのバグだと思う.バグ報告したい. 追記: こうすれば警告が…

Travis CI で最新の gcc を使って自動テスト

Travis CI にある gcc は現在 4.6 で,普通に使う分には申し分ないけれど,最新の C++ の機能を使っている場合,最新の gcc や clang でテストを実行する必要がある場合がある. Travis CI の VM は Ubuntu らしく,最新の gcc を利用したければ自分で apt …

Homebrew で最新の libc++ と clang をビルドする

追記(9/23) homebrew-versions に llvm34 というフォーミュラが入っているので,公式に最新の LLVM を入れるには,このフォーミュラを使ったほうが良い.このフォーミュラを使うと,インストールはサンドボックスの中に行われ,システムの clang と衝突しな…

続・文字型の可変長パラメータ引数を使ってコンパイル時に文字列を生成する

C++

char 型の可変長パラメータ引数を使ってコンパイル時に文字列を生成する の続き. まず,ワイド文字を全く考えていなかったので,std::basic_string のように文字型をテンプレートにしてみた. template< class CharT, CharT... Chars > struct basic_string…

テンプレートの部分特殊化の引数リストにかかる制約

C++

昨日文字列を表す型を書いていて,このコードがエラーになるのが引っかかった. template<class T, T... CS> struct S{}; template<int I, class T> struct X1; template<class T, T C, T... CS> struct X1<0, S<T, C, CS...>>{}; template<class T, int I, T... CS> struct X1<I, S<T, CS...>>{}; template<int I, class T> struct X2; template</int></i,></class></t,></class></int></class>

char 型の可変長パラメータ引数を使ってコンパイル時に文字列を生成する

C++

C++11 から可変長のテンプレート引数を取ることが出来るようになったので, template< char... Chars > struct string {}; というクラステンプレートをつくって文字列を可変長パラメータパックに突っ込むことを考えてみた. 例えば,"moudameda" という文字…

non-static data member initializer と初期化子リストの優先度

C++

C++11 からデータメンバ宣言場所で非静的メンバの初期化が出来るようになりましたが,この初期化は初期化子リストによる初期化が省略されたときのみ行われます. #include <iostream> struct X{ int const i = 42; X(){} // 初期化子リスト無し X(char) : i(-42){} // </iostream>…

type_traits と tuple を使ってコンパイル時 FizzBuzz

C++

#include <iostream> #include <type_traits> #include <tuple> struct fizz{ static char const value[ ]; }; char const fizz::value[ ] = "fizz"; struct buzz{ static char const value[ ]; }; char const buzz::value[ ] = "buzz"; struct fizzbuzz{ static char const value[ ]; }; c</tuple></type_traits></iostream>…

「constexpr 長いねん」に対するエディタ的回答

autocmd FileType cpp \ inoremap <expr> e getline('.')[col('.')-6:col('.')-2] ==# 'const' ? 'expr ' : 'e' これで conste まで打つと自動で constexpr に展開されるので,const とほとんど同じ手間で constexpr と打てる!やった!</expr>

unite-n3337 を作った

N3337 という,C++ の現行規格にもっとも近いドラフトがあり,今まで規格について調べたいときは N3337 の PDF ファイルを開いていました. しかし,いちいち開いて検索ワードを打ち込んで検索結果を1つずつ辿って…という作業が面倒だったので,unite.vim で…